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緑茶に健康増進効果があるということは以前から言われてきましたが、最近になって学術的にそれを裏付ける研究成果が発表されました。朝日新聞の記事(平成18年9月14日朝刊)などで報じられた内容によると、「約4万人を7〜11年にわたって追跡調査した結果、日頃緑茶をたくさん飲んでいる人は、そうでない人に比べて死亡率が低かった。脳卒中などの血管障害を防いでいるという」とのことでした。
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そこで今回は、お茶がどのように健康に有効であるのかについて、説明させていただきたいと思います。
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緑茶の味を構成している主な要素は、カテキン(渋み)、カフェイン(苦み)、テアニン(旨み・甘み)であるといわれています。また、それ以外にもビタミンCを中心とする各種ビタミンやフッ素、クロロフィルなど有効な成分を含んでいます。
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冒頭に紹介した血管障害を防ぐ役割を果たしているのが、このカテキンであるといわれています。一般的に茶カテキンと呼ばれているのは化学物質のカテキンそのものではなく、カテキンの誘導体である一連のポリフェノールを指す名称です。
緑茶は茶カテキンの含有率が非常に高く、総重量の10〜30%(水分を除く)程度が茶カテキンで構成されているそうです。
カテキンには多様な効能があるといわれています。主なものを取り上げてみても、血圧上昇抑制作用、血中コレステロール調節作用という血管障害を防ぐ要素となるもののほか、血糖値調節作用、抗酸化作用、老化抑制作用などがあるといわれています。
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カフェインはコーヒーに多く含まれていると思われがちですが、実は緑茶の方がより含有量が多いそうです。
カフェイン自体は薬剤としても使われていて、解熱鎮痛作用や利尿作用、覚醒作用などがあることはよく知られていますが、その反面副作用として不眠やめまいが起こる可能性も指摘されています。
カフェインを多量に含む緑茶が、コーヒーなどと比べてあまり人体に強く作用しないのは、次に紹介するテアニンと、効能が拮抗するためです。
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テアニンは旨み成分であるグルタミン酸の一種で、精神をリラックスさせる効果があります。つまり、カフェインの興奮作用をある程度打ち消し、コーヒーなどと違って不眠などに陥る可能性を大きく減らすことが出来るのです。
なお、テアニンはお茶の旨み成分ですから、まろやかな味のお茶に多く含まれる傾向があります。特に含有量が多いのは、収穫前に覆いをかぶせて栽培する玉露です。
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ビタミンCはコラーゲンの生成に欠かすことが出来ない物質です。コラーゲンは近年美肌効果で注目を集めていますが、皮膚に限らず人体のあらゆる部分にとって必要な物質ですから、健康な体を保つ上で欠かすことは出来ません。
クロロフィルは葉緑素とも呼ばれ、消臭・殺菌効果を持ちます。汚れを水で拭くよりも茶で拭いた方がよりきれいになるというのは、このクロロフィルの効能です。
フッ素は摂取しすぎると有害な物質ですが、茶に含まれる程度の微量であれば、虫歯の予防に効果があるといわれています。
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